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Ｐ「クオカードってコンビニでも使えるんすか」
夏「世間知らずが炸裂してんなー」
菜「むしろ『コンビニぐらいでしか使うあてがない～』って言われるアイテムです」
文「…ちなみに、書店でも使えます」
Ｐ「私もね、出来れば“象牙の塔”で暮らしたかったですよ」
橘「“象牙の塔”を『世間知らずの住処』みたいに言わないでください」
Ｐ「じゃあ、研究者の世界でこういうことがあるのは知ってますか」
凛「どういうこと」
Ｐ「生物学とかだと、動物や植物に人の名前が付いてることってあるじゃないですか」
神「あるな。トムソンガゼルとか」
Ｐ「やっぱ強いっすねトムソンガゼル。この流れだとたぶんかなりの人がトムソンガゼルの名前を挙げるでしょうね」
夏「なにを根拠にしてんだそのトムソンガゼル信仰は」
Ｐ「さておき、この『新種の名付け』というのは、他薦らしいんです」
前「発見者が勝手に自分の名前を付けるわけじゃないってこと？」
Ｐ「です。それはまずないみたいです」
幸「でも、じっさい発見者の名前が付いてるものもありますよね？」
Ｐ「ありますね。その場合は、周囲からの他薦で発見者当人の名前を付けることになったんでしょう」
幸「なるほど」
Ｐ「で、この『新種生物の命名は他薦で決める』という慣例を、逆用というか、悪用する学者がいるんですって」
凛「悪用？どうやって？」
Ｐ「ある学者が新種を見つけたとします。でも、新種は新種でも『ぶっちゃけこれはあまり大した発見じゃないなー』っていうのがやっぱりあるんです」
楓「『未発見の生物』もピンキリということですね」
Ｐ「正しくね。で、そんな場合に、自分と仲の悪い学者の名前を付けてしまうんですって。『この発見を偉大な◯◯先生に捧げます』って、アイロニカルに笑いながらね」
橘「想像による脚色はやめて下さい」
神「てか、なんでそんなこと」
Ｐ「そうすることによって、のちのち同じ分野でもっともっと重要な発見がなされたとき、その仲の悪い学者の名前が付けられるのを阻止するんですって」
前「あ、な～るほどにゃ」
菜「うわあぁぁ人間関係～っ！」
夏「それは、すげーな。なにがすげーって、相手の仲悪い学者が高名であればあるほど威力を発揮するとこが、だ」
文「…正しく、ですね」
Ｐ「まあ、例によってどこで聞いたか覚えてないような話なので、ほんとにあるのかどうかは知りませんが……ありそうな話ですよね」
前「人間ならやりかねにゃあ」
