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P「ツール第3ステージ、平坦基調ながらアップダウンが続くコース」
保「フィニッシュも結構きつい上りがあって、アルデンヌクラシックみたいだったわね」
洋「ピュアスプリンターは生き残れないかなーと思っていたら、そのとおりでした」
保「上りをこなして上位に入ったのは、デマールだけね」
P「道中、“鉄人”アダム・ハンセンが逃げに乗ってました」
洋「今回 完走したら『グラン・ツール18大会連続完走』ですか。まさに鉄人!」
保「ただ記録のために走るんじゃなくて、ちゃんと仕事をこなしてるのがすごいわね」
洋「あ、今年はユライ兄さんも目立ってますね」
P「最後まで逃げて敢闘賞を獲ったのが、リリアン・カルメジャーヌ。リリアン、リリアン……」
文「…『薔薇の館は地獄だ!』、まだですか」
P「がんばります」
保「フィニッシュの上り、三級山岳『コート・デ・ルリジューズ』で最初に仕掛けたのは、ポートとコンタドール」
P「総合系の2人が動いたのはちょっと驚きでした」
洋「それを追ったのがサガン弟ですね」
P「ポートをかわして先頭に立ったサガンは、後続勢をうかがいつつスプリントを開始。ところがここでなんと、ペダルが外れるアクシデント」
洋「まさかまさか!でしたね。サガン弟大ピンチ!」
保「あそこでペダルが外れたら、万事休す、よね。……普通なら」
洋「そう、普通なら!アルカンシェルの“怪童”は普通じゃなかったです!」
P「サガンは冷静すぎるほど冷静に外れたクリートをはめなおすと、ペダルを踏み込んで再加速。後ろから迫ったマシューズ、マーティン、ヴァンアーベルマートを抑え込んで、今大会初勝利」
洋「『スロバキアの弟は化け物か!』」
保「アクシデントがサガンの強さを際立たせる結果になったわね」
P「で、インタビューの第一声が『プレッシャー?なにそれ?』っていう」
神「ひとついいか?『ペダルが外れる』って、ちょっと紛らわしい表現だな」
洋「ああ、言われてみればそうかもだね」
P「あれはつまり、ペダルそのものが本体から外れたわけではなくて、クリート、つまり“シューズをペダルに固定する装置”が外れたんです」
洋「ビンディングペダルというやつですね」
保「あの現象を、一般に『ペダルが外れる』『ペダルが落ちる』と言うわね」
凛「立ちゴケはロードバイクの洗礼だよね……」