家に智絵里軍団

シンデレラガールズと雑談のパッチワーク(ツイッター→ @yenichieri)

CGプロ自転車部選手名鑑008(森久保乃々)

森久保乃々;
逃げのスペシャリスト。TTも得意。敢闘賞の常連。逃げ損ねた日は開店休業。レースが終われば報道陣から逃げる。
(ゲーム内投下日 16/7/21)

 

………………

『よ、嫁くぼとか…逃げますけど』
『逃げ久保ですけどぉー…!』
『お、追わないでほしいんですけどぉー!?』

 

P「森久保は“逃げ屋”ですね。これは譲れません。かっこいいですよね、逃げ屋」
洋「アーリーアタックならぬ『むぅーりぃーアタック』ですね!」
楓「よく分からないけど、お上手です♪」

P「ロードレースは十中八九、『逃げ集団』と『メイン集団』に分かれて展開します」
洋「逃げとメインのあいだに別の集団がいる場合は『追走集団』と呼びますね」
保「横文字で言うと、順に『エスケープ』『プロトン』『チェイシング』ね」

P「逃げる理由はさまざま。最大の目的はもちろん『逃げ切って勝利する』こと」
保「他には、山岳賞やポイント賞などの『ポイントを稼ぐ』ため、逆に『ポイントを潰す』ため、後ろから上がってきたエースをアシストするための『前待ち』などね」
洋「『逃げのペースを落とす』ために逃げに送り込まれる、なんてのもありますよね。あと、有力選手が逃げに紛れ込んだ場合、その『偵察』とか」

保「コースが地元を通る選手が『家族や友人に挨拶する』ために逃げることもあるわね」
洋「『スポンサーの宣伝』のために逃げる場合もありますよね。逃げに乗ると確実にカメラに抜かれますからね。勝てないなら、とりあえず逃げにひとり乗せろ、って感じで」
浜「競馬で言う『テレビ馬』みたいね。ほとんど死語かもしれないけど」

P「『就活のため』に逃げる、なんてのもありますね」
保「解散するチームの選手や、契約満了して次の行き先が決まってない選手が、『アピールする』ために頑張るパターンね」
洋「あとは、『敢闘賞狙い』かな。逃げた選手から選ばれる率が高いですから」

凛「ふうん、逃げひとつとってもいろいろあるんだね」
橘「戦略的意味合い以外の理由もあるのが面白いです」
P「まさにそれです。チェスにも例えられる極めて高度な戦略的競技でありながら、同時に極めて人間臭い競技でもあるのが、ロードレースの矛盾した面白さだと思います」

凛「じゃあ、乃々はなぜ逃げるのかな?」
P「それはずばり……『メイン集団内の駆け引きや人間関係が煩わしいから』です」

洋「みんなといっしょに走りたくないから、逃げる?前代未聞ですね!」
P「コミュ障に独走力を持たせた結果がこれです。だから、みんなと走らなくて良い個人タイムトライアルも強い」
保(逃げ集団の方が下手したら人間関係は面倒くさそうな気もするけど……)

凛「もし、逃げるのに失敗したら?」
P「その日はもう、やる気なしです。メイン集団の最後方、いわゆる『社長ポジション』で遅れない程度に付いていくだけです」
保「ボトル運びぐらいはした方が良いわね。でないと、人間関係がますます厄介になるわよ」

P「人間関係が煩わしくて逃げ屋になった……そんな森久保には、大きな誤算がありました」

凛「あ、わかった。逃げは、目立つんだね」

P「正解です。さっきも言ったように、アピールのため、つまり『目立つため』だけに逃げる選手がいるぐらいですからね」
凛「目立つ。乃々がいちばん嫌がることだね」
洋「その結果、レース後は報道陣から逃げ回る羽目に」

 

保「ロードレースの逃げは、理由はともあれ『英雄的行為』なのよね」